2019年2月5日火曜日

ピカソもモネも写真撮影OK さすが世界遺産、世界標準の美術館に

 ルーベンスに興味があったわけではないんです。世界遺産になった国立西洋美術館の方が遙かに興味がありました。そこでルーベンス展が終わりに近づいた年明け早々、出かけました。そして絵がゆったりと配置された常設展示コーナーでは、大半の絵が写真撮影可能になっていることを初めて知りました。日本の美術館では初めての経験。意味不明な規制だらけの日本でも、ようやくまともな美術館が登場してきたんだあ-。


企画展のルーベンス展、いつもながらの混雑ぶり

この冬、上野は大物の企画展が続いていました。上野の森美術館ではフェルメール展、東京都美術館ではムンク展と知名度が高い画家の企画展があり大賑わい。大きな作品が多いものの宗教画が多くイマイチ分かりにくいルーベンス展は、その中でもちょっと地味目の印象でした。
 とはいうももの、実際に入ってみると、たくさんの大型絵画が並び、説明文を読むだけでも大忙し。肝心の絵を見ようにも、絵が大きいので離れて見る必要があるのに、人混みで細かいところまでは見られないというストレス多き状態が続きました。終了間近の東京の企画展、よくありがちなことですけどね。

カフェで休憩、今度は常設展に


 ひと通り見終わって、カフェ「すいれん」で休憩。常設展示の前を通りがかったとき、「企画展のチケットでも入れます」というやりとりが聞こえました。確認すると、その通りの返事。ちょっとお疲れ気味にはなっていたけど、入ってみることに。

コルビュジエ命名の19世紀ホール


 入り口すぐの部屋が19世紀ホール。設計のコルビュジエ命名のこの空間は、天窓から密かに光が降り注ぐ吹き抜け空間になっています。絵画は展示されていないけど、多くの人が室内の写真を撮影するという珍しい光景が見えてきます。上階の常設展示へは折り返しのスロープを上がっていくという変わった構造。スロープの上がるにつれて、ホールの見え方が変わるというこれまたひと味違った工夫。もっとも、だから何?って感も強いけど。

ゆったりレイアウト


 常設展示コーナーはルーベンス展のような企画展とはまるで違います。レイアウトがとてもゆったりしています。企画展のように人が鈴なりになって絵が見えないなんてことはありません。展示されているのは「中世末期から20世紀初頭にかけての西洋絵画とフランス近代彫刻」。いわゆる松下コレクションの展示です。

印象派絵画前で記念撮影


 最初は中世末期の絵画が中心。宗教が多くあまり興味はわきませんでした。しかし、歩いて行くと、ミレー、クールベなどの絵画が登場。続いて、セザンヌ、モネ、ゴーギャン、コロー、ピサロ、ルノワールなどおなじみの印象派絵画。西洋美術館の代表のようなモネ「睡蓮」の大きな絵が見えてきました。
 へえーと思ったのは、あちこちの絵の前で記念撮影が行われていることでした。もちろんフラッシュは使えませんが、みなさんちゃんとマナーを守っています。西洋美術館所蔵作品は撮影OKですが、所蔵が外部の絵は基本、撮影はNGでした。

ピカソがあった


 近代へと進み、ミロ、ルオー、そしてピカソ。「男と女」という作品は大型で見応えがあります。「上野にピカソの絵があったんだあー」。思わず、つぶやいてしまいました。
 ルーベンス展を見た後だったので、さすがに一つ一つの絵を味わう余裕はありませんでしたが、常設展だけを見てもいいかなと思いました。これだけの絵がそろっているのだから。

0 件のコメント:

コメントを投稿