2017年12月12日火曜日

とうとう帯状疱疹に(その1)えらい目に遭ったわ

 最初、気づいたのは車に乗っているときだった。右のお尻の下、座席のシートに当たる場所がひりひりする。もともとアトピー持ちなので夜中、ひどく掻いたんだろう、ぐらいに思ってた。寝る直前いなってどうも気になり、手鏡で見てみた。すると、直径1センチほどのこれまで見たことがないような大きなおできがあった。アセモともかき傷とも違う。「帯状疱疹?」頭をそんな言葉がよぎった。慌てて1年ほど前まで予防薬で飲んでいた帯状疱疹の治療薬アシクロビルをのんだ。それから2カ月。帯状疱疹の予想外に重い症状でひどい目に遭ったことを2回にわたってレポートする。あー、ホントにしんどかった。

お尻の下に5、6個の大きな湿疹

 朝になると、赤い湿疹は右膝の裏からお尻の下まで広がっていた。そのうち5、6個は1センチぐらいの大きさがある。土曜だったので、すぐに開いていた近所の皮膚科に出かけ、「これは帯状疱疹。しっかりできてるなあ」との診断を受けた。バラシクロビルという、アシクロビルを少しバージョンアップした治療薬が処方された。化膿どめの抗生物質入り塗り薬と痛み止めのビタミンB12も。

すぐに治療薬をのむが、痛みは続く

 治療開始は早ければ早いほうがいい、どこにもそう書いてある。だから、家に帰るとバラシクロビルをのみ、2時間しての昼食後も服用、さらに夜ものむ。気分的にはこれで治まると思っていた。ところがその後の展開は全く違った。翌日、さらに翌日と赤い湿疹はどんどん増えていく。右の足の裏、右の脇腹にもぽつんと1つだけできる。4日目ぐらいからは、右の側頭部にきんと痛みが走る。お腹の右側あたりにも時々、きゅんと痛みが繰り返す。その結果、ほとんど動く気がなくなってしまった。座ろうとすると、右のお尻の下側が痛くて座るのがつらい。右足を立て気味にして、お尻を浮かしながら座るのだが、変な姿勢なので今度は腰が痛くなる。結局、寝っ転がるしかないのだ。

「痛い」分かる患者の気持ち

 1年半ほど前、長期入院したとき、帯状疱疹の入院患者が1日中、痛い痛いというのを聞いていた。60過ぎの男性患者だが、結構、普段元気なのに突然、痛いという叫び声をあげる。ナースいじりが大好きタイプの人だったので、気を引こうと大げさにしているんだと思っていた。だが、自分がやってみて、あの叫び声の意味が分かった。患部の痛みは叫ぶほどではなかったが、突然やってくる頭痛や腹部の痛みは確かにきつい。「痛た」と言いたくなる。

1週間過ぎて一番つらい時期に 薬はなし

 発症1週間ぐらいからは風邪症状も始まった。くしゃみ、のどいた、鼻からは青っぱなも出る。おまけに間断のない右半身の痛み。薬はきちんとのんでいるのに、むしろ状態は悪くなるばかり。ちょうど1週間、再び診察を受ける。「枯れてきました。薬はもう大丈夫」と治療薬投与は打ち切られた。痛み止めと塗り薬は続けるように指示された。
 発疹が出て1週間から2週間。この時期が一番きつかった。治療薬の投与はなく、こちらはひたすら寝っ転がって我慢するだけだ。食事を取るにも、短時間しか座ってられないのでできるだけさっと食べる。洋式トイレはひと苦労だ。座ると、便座に患部が当たって痛い。右手を便座の上に置いて、その上に右のお尻を乗せるようにした。立ち上がるときも、患部がすれないように、左手で壁に手を突いて体全体をささえながらでないと、立ち上がれなかった。会社には1週間ほど休めば大丈夫と伝えていたが、とても仕事ができる状態ではなく休みは2週間になった。


 帯状疱疹は3週間から1カ月で治まる、ネット情報を信じたが、ことはそう簡単ではなかった。お尻の下にできたために、座ることができず移動も仕事もできなくなった。ほぼ大丈夫と思ったのは1カ月半後。周囲で聞くと、かかった人も2、3週間で治まっており、自分の免疫に自信をなくしてしまった。<!--more-->

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