2018年3月31日土曜日

開幕試合、首都圏で見られないのはカープ戦だけ

 日本のプロ野球が開幕した3月30日の朝、新聞のテレビ欄を見てがっくりした。どこを探しても、広島-中日戦の放送予定がないのだ。首都圏に住む身として、実はあまり期待はしていなかった。広島は遠いしなあ、と。ところが、番組表をよく見てみると、セパ両リーグ計6試合のうち5試合は中継がある。地上波は日本テレビの巨人-阪神戦のみだが、BSで4試合が中継されており、結局、広島の試合だけが取り残されてしまった。

開幕戦、鈴木誠也が元気な姿

事情はいろいろあるだろうけど


 契約の問題とか、そりゃいろいろ事情はあるだろう。有料テレビと契約し、金を儲けたいという事情も分かる。しかし、ことは開幕戦だ。神宮球場などビジターの3塁側の方が客が多いという現実があるぐらい広島人気は高い。無料の放送に乗せることでさらに人気を高めることを考えないのだろうか。

BSが4ゲーム中継


 ほかの中継は、NHKのBS1が「ソフトバンク」対「オリックス」。BS朝日が「日本ハム」対「西武」、BS-TBSが「横浜DeNA」対「 ヤクルト」。そして「ロッテ」対「楽天」も「BS12 トゥエルビ」が中継する。

首都圏は有料テレビのみ


 では広島の開幕戦はどうやれば見られるのか。ネットで調べてみた。テレビ中継はスカパー!やJSPORT1が中継していた。要するに有料テレビだ。地上波では、日本テレビ系列の広島テレビが放送予定。ネット中継はDAZNが放送する。ただし、広島県内でのライブ視聴は不可という異例の対応。おそらく広島の地元のゲームは各局が中継しており、ネット中継は排除されたということだろう。

来年も変わりそうにない


 というわけで首都圏ではお金を出さない限り、見ることはできなさそうだ。とりあえずRAZIKOでお茶を濁すしかないのか。せめて開幕戦ぐらい全試合が無料で見られるみようにしてほしいもの。この構図、来年も変わらないんだろうなあ。

2018年3月28日水曜日

トリプルアクセルに成功、高一の竹内すい

 平昌五輪女子フィギュアスケートはロシアのザギトワ、メドベージェワがワンツーフィニッシュ。日本勢は宮原が完璧な演技を決め、坂本もほぼノーミスで滑りきったがそれぞれ4位、6位とメダルに届かなかった。3位に入ったカナダのオズモンドを含めメダリストとの得点の開きは大きく、逆転どころか追いつくのは、かなり難しいと思わせる結果だった。そこで多くの人の目は早くも次の北京冬季五輪へと向き始めているが、日本勢の中で注目されることなく、伊藤みどり、浅田真央につながるトリプルアクセルを決めている選手がいた。竹内すいという高校1年生の選手だ。五輪後の世界ジュニアでロシアの13歳トゥルソワが4回転サルコウ、4回転トゥループを決め世界をあっと言わせたが、次の五輪では女子も4回転やトリプルアクセルの時代が来ると見られている。そうした状況に対応できる選手として期待は大きい。


高校総体、コンビも決める


 竹内がトリプルアクセルを決めたのは1月26日、甲府市で開かれた全国高校総体のフリー演技だ。いわゆる3回転-3回転のコンビネーションでは難易度の高い、ルッツ-トゥループを決めた竹内は、昨年夏からチャレンジしていたトリプルアクセルを成功させ、それに3回転トゥループのコンビネーションをつけるという大技をやってのけた。
 ネット上に流れている動画を見ると、正直なところ、完成度はイマイチだったが、成功させたこと自体、かなりの意義がある。


トリプルアクセルの演技はこちら↓

https://www.youtube.com/watch?v=ZWBWsVGAmu8&t=396s

 昨年12月のジュニアグランプリで中学3年生の紀平梨花が女子としては世界で初めて成功。それに次ぐ快挙。トリプルアクセルを3回転のコンビにするというのは、浅田でもなしえておらず、現在のところ、男子の技だ。先に4回転に進んだロシア勢もできていないのだ。
 浅田真央の代名詞とも言えるトリプルアクセルは平昌五輪団体でアメリカの長洲未来が決めたものの、個人戦ではうまくいかず、ロシアのトゥクタミシュワは2015年の世界選手権でたった一度決めただけで、その後は成功していない。それぐらい女子には難易度が高い。

次の五輪は女子も4回転、トリプルアクセル時代?


 とはいえ、トゥルソワや紀平がレベルの高いジャンプに成功したということで、間もなく世界中の女子がこのジャンプにチャレンジしていくのは間違いない。そうしなければ勝てないからだ。3回転3回転でも、難易度の高いルッツ-トゥループができる選手はそう多くなかったが、今はルッツ-トゥループが普通になった。アクセル、4回転と進むのは当然のことだ。

 これに対し、現在の世界のトップのザギトワ、メドベージェワや宮原といった選手は厳しい。すでに現役で演技が完成しているとみられ、4回転やトリプルアクセルなど新しい技をおぼえるのは、モチベーションの部分でかなり無理があるからだ。

宮原、坂本、対応は可能か


 日本の女子フィギュア陣は五輪代表の宮原、坂本のほか、世界選手権代表の樋口、一昨年の四大陸覇者三原、人気のある本田真凜ら有望選手が多いとされる。しかし、ジャンプの中心が4回転やトリプルアクセルになったとき、彼女らが対応できるとは思えない。世界選手権で「予想外」の2位に食い込んだ樋口はトリプルアクセルにチャレンジするらしいが、男子と違って、15歳ぐらいまでに可能な種類のジャンプは決まっており、その後は新たなジャンプが付け加わることは少ない。16歳で世界初の4回転を成功させた安藤美姫も、その後は跳べなかった。
 

オズモンドやコストナーこそが中心


 それにしてもだ。ミドルティーンの女の子がいきなり金メダルをさらっていくという現象はどこかおかしくないか。長野五輪のリピンスキー、ソルトレイクのサラ・ヒューズ、トリノ、バンクーバーは荒川、金妍児はまともでも、ソチのソトニコワ。みんな五輪後、プロ転向か引退で、20歳になる前にスケート人生が終わってしまう。先日のミラノの世界選手権のショートプログラムでイタリアの31歳コストナーはザギトワを上回る得点でトップに立ったが、あれこそが望むべき姿ではないのか。上位選手で女性として成長後の姿を見せているのは、世界選手権覇者のオズモンドぐらいのものだ。4回転競争とはいうが、女子選手の場合、どうみても18歳以下でないと参加できない競争。年齢制限をするなり、配点方法を変えるなりの見直しをすべきだと思う。

2018年3月27日火曜日

早すぎる桜満開、慌ててお花見に

 予想外に早く満開となった東京の桜。3月24、25日と連続して花見に出かけました。千鳥ヶ淵、靖国神社と桜名所をめぐり、皇居乾通り、さらにはついでの増上寺。満開というより8分9分という感じもしましたが、人生、あと何回見られるか分からない桜を、今年も見られたな、とある意味ほっとしています。世界に誇れる日本の美しい桜、永遠とはいわないけど、できるだけ長く見たいものです。

車利用で交通コスト安く


 東京の郊外に住む身として、東京の桜名所見物はなかなかコストがかかります。定期券を持っておればまだしも、リタイア組には交通費は往復で1人1200-1300円は痛い。2人なら2500円というところでしょうか。何とか、経費を安くしたいと交通手段は車にしました。高速料金、駐車場代と、もっと高くなるとの指摘もありそうです。しかし、千鳥ヶ淵近くというか同じ北の丸駐車場は3時間400円という超格安なのです。一般道路を走れば、ガソリン代を含めてもはるかに安い。駐車場待ちも案外短く、さっと入れました。ただし、これはいろいろ事情があって例外的なケースです。

まず靖国神社


 というわけで、駐車場を出ると、花見客でごった返す田安門を抜け、千鳥ヶ淵を横目で見ながらまずは靖国神社へと向かいます。本殿に向かう広い参道の左右に満開の桜。本殿前では参拝者だけでなく花見客がたくさん。ほとんどの人がスマホを掲げて写真撮影。外国人客もかなり目立ちます。もっとも、ここは例によって曰く付きの靖国。いくら桜がきれいでも、ちょっと違和感。ま、そんなことを言っても仕方ないけど。


千鳥ヶ淵、勢いがなくなったかな


 靖国通りを渡って千鳥ヶ淵へ。狭い歩道は千鳥ヶ淵に向かう人と帰る人で人であふれかえっています。こちらはお堀沿いの土手に植えられた立派な桜を、堀沿いの緑道を2列縦隊のような感じで歩きながら、桜を愛でる趣向です。見ていて気になったのですが、桜に往年の勢いが感じられないということでした。30年ほど前、初めて千鳥ヶ淵を訪れたとき、巨木を覆い尽くすように咲き誇る桜の見事さに「これが東京の桜」とびっくりしたものです。


 それに比べると、幹こそ太くなっているものの、桜の花の量が案外少なく、さみしげに感じました。髪の毛が後退した頭のような。老木となり花を咲かせる能力が弱ったということなのでしょうか。木を植え替えるとなると、例によって文句を言う人が出そうだけど、なーんか弱って可哀想な感じなんだよなあ。人は多かったけど、あのころののろのろ歩きほどの人出ではありませんでした。皆さんも何となく気づいていて、減っているんじゃないのかなあ。以上が24日のお花見。

皇居乾通りの一般公開


 前日より3度ほど気温が上がり20度近くになった25日。まず向かったのが、皇居乾通りの一般公開でした。車は霞ヶ関の時間制限駐車区間、よーするに日曜はパーキングメーターが無料になる場所に停めました。日比谷公園のよりさらに西で巨大な霞ヶ関の官庁ビルを経て皇居にたどり着くには結構な距離がありますが、ここは春の暖かい1日、散歩を楽しむことにします。
 桜田門を通って皇居前広場に向かうと、たくさんの人が列を作って皇居へと向かっています。何年か前、乾通り初公開の際、平日でも入場制限に引っかかって入れない記憶がありましたが、人数的にはそれほどでもありません。手荷物検査と空港のようなボディーチェックを受けて坂下門に着いたのは列の最後尾について30分もかかりませんでした。


坂下門から、桜は案外少なく


 門の前の坂を上がり、正面の宮内省の建物前を右に折れると乾通りです。元々桜の名所でも何でもなかった場所なので、桜の木はそれほど数はないし、見事でもありません。むしろ、かつて江戸城本丸があった現在の東御苑の石垣のすごさとか、大奥の勝手口だった局門、おそらく完全に自然が残っていると思われる道灌堀など、乾通り一般公開以外では見られない部分に目が行きます。少し歩くと、もう終点の乾門が見えてきました。そこには東御苑に向かう橋があるのですが、ここから乾門までの間の方がはるかに桜の木が多いのです。坂下門から公開する必要はなさそうな気もします。乾門から入って東御苑に抜ければいいわけだから。


東御苑にたくさんの人


 ものはついでと乾門を出たあと、北桔梗門から東御苑に入りました。なお乾門を出て道路を渡ると、北の丸公園です。そちらへ行けば24日のルートになります。
 東御苑は何度か入ったことがありますが、この日はびっくりするぐらい多くの人がいました。芝生で寝っ転がる外人客、見事に咲いたソメイヨシノの下で弁当を広げる花見客。普段はガラガラだけに、これも乾通り公開の影響でしょうね。


桜に勢い、増上寺


 大手門から出ると、お堀沿いに歩き、車へと戻ります。結構な距離があり、足が痛くなりました。そのまま帰ろうとしていたのですが、増上寺前あたりで見事な桜の存在に気づきました。せっかくだから、これまた時間制限駐車区間の無料駐車場に車を停めてお花見再開。こちらではみなさん、東京タワーと桜のコラボを楽しんでいました。桜の勢いを見ると、どう見ても千鳥ヶ淵よりも上。花の重なりがすごくゴージャスなのです。重ねていうけど、千鳥ヶ淵もそろそろ考え直した方がいいんじゃないのかなあ。環境省の皆さん、このブログを見ていたらよろしく。


 

2018年3月25日日曜日

肝心なところ見落としちゃった アカデミー作品賞シェイプ・オブ・ウォーター

 何だか今のもう映画についていけないのかなあ-そんな寂しい思いをしたのが、今年のアカデミー作品「シェイプ・オブ・ウォーター」。どーも肝心なところを見落としてしまったようなのだ。DVDなら何回でも見直せるけど、映画館じゃそーもいかない。テレビで見るのはつまんないしなあ。打開策、うーん全く思いつかないや。この映画、大人のファンタジーと紹介されていたけど、マジ大人向けいやアダルト向けの作品。今年のアカデミー賞発表でテレビがメイクアップ賞を受賞した日本人のことだけ取り上げ、作品賞のことに触れなかったのは、さもありなんという気がした。いろんな意味で日本人にはとても評価が難しい映画だもんなあ。それだけ見落としは惜しいわ。


一見、ありがちな大人のファンタジー


 声を失った、あまり美しくないさえない女性と捕らえられた半魚人の恋物語。女性は軍か何かの秘密研究所のようなところで掃除婦の仕事をしており、水の中につながれた半魚人を怖がることなく、徐々に近づいていく。ゆで卵のプレゼントを持って。
 半魚人が生きたまま解剖されることを知ると、とても親しいゲイの友人と助け出して、バスルームでかくまうが、2人の仲は完全に恋に発展し、水びだしのバスルームで結ばれる。

満足そうなヒロイン

まさか自慰シーン?成熟したオンナ


よく分からないままだったシーン
と書けば、まあ、ありがちな大人の童話風にみえる。ところが、映像はそうさらっとしていない。冒頭近く、ヒロインのサリー・ホーキンスが入浴するシーン。ガウンを脱いで全裸になると、小柄ながら結構ナイスボディがどーんと出てくる。お尻も丸く、バストもそれなりにある。童話映画にはどこか不釣り合いなシーン。

 そこで見落としてしまったのは、オナニーシーンだった。映画を見ている最中は気づかなかったが、見終わってネットのネタバレサイトを見て初めて知った。つまりはこのヒロイン、単なる不幸なおばさんじゃなくて、オナニーもする恋に焦がれる成熟したオンナとして描かれていたのだ。これを見落としたがために、ストーリーを追うのにどこか違和感。天井まで水一杯にしたバスルームでヒロインと半魚人が結ばれるシーン。明らかにセックスシーンなのだが、なんで?感が強かった。オナニーシーンに気づいていれば、想像がついたのに。


性と暴力描く


 途中、いきなりだが、半魚人を痛めつける元軍人が妻から迫られセックスをするシーンが出てくる。着衣のままなのだが、映像としてかなり汚らしい。おまけにボカシ付き。悪役をおとしめるようなシーンだが、なぜセックスなのか極めて不思議に感じた。
 つまりはこの童話、性と暴力という、人間の性(サガ)と切っても切れない問題をきちっと描いていたのだ。

登場するのはマイノリティばかり


 とはいうものの、登場人物が障害者、ゲイ、黒人の友人。エイリアンとも言える半魚人。アングロサクソンと別扱いのロシア人。なんだかマイノリティばかり。元軍人ら白人はろくでもない人物として描かれる。この傾向って、最近のアメリカ映画にやたら感じる。で、アカデミー作品賞。これでいいのかなあ。

エラができていたなんて


 忘れてた。もう一つ見逃したシーン。元軍人に撃たれたヒロインを半魚人がお姫様抱っこで海に入るシーン。海の中にそのままいたら死んじまうと思ったら、息を吹き返すヒロイン。半魚人の神がかりの力(自分も撃たれたけど治っちゃう)で生き返らせたのかと思ったら、どーもヒロインの首にエラができていたらしい。うーん、もっと分かるように描いてほしいなあ。
 ところで、サリー・ホーキンスさん。イギリスのコメディ女優さんらしいけど、地味ーな格好なのに、脱いだらすごいんですボディ。これは良かった。ただし、バストはちょっと人工的に見えたけど。


2018年3月23日金曜日

栗原小巻「忍ぶ川」の衝撃

 地方都市に住む高校生にとって、時にほとんど衝撃としかいえない映画にぶつかることがあった。その一つが1972年公開の栗原小巻主演の「忍ぶ川」だった。それよりさかのぼること5年前。NHKの大河ドラマ「三姉妹」で美人女優としてすでに地位を固めていた岡田茉莉子、藤村志保を上回る圧倒的な美しさと清純さでアイドル的な存在だった彼女がいきなり脱いだのだ。当時の劇場用ポスターを現在も持っている。共演の加藤剛と裸で抱き合い、バストトップも見せている。このポスターが映画館の入口などに貼られていた。驚き以外の何物でもなかった。

https://item.mercari.com/jp/m88750753015/

社会派監督の恋愛映画


 三浦哲郎原作のこの映画は、帝銀事件、地の群れなどの作品で社会派といわれた熊井啓初の恋愛映画。姉2人が自殺兄1人が失踪というどこか不幸の影を持つ加藤剛と料亭の看板娘栗原小巻の恋物語で、あえてモノクロフィルムを使うことで、しっとりした味わいのある作品に仕上がっていた。ストーリーは特段大きな波乱もなく進んでいく。

予告編動画はこちら↓

https://www.youtube.com/watch?v=Jkxz8dHyykE

生々しい初夜シーン


 クライマックスはラスト。結婚から初夜に至るシーンだろう。初夜では全裸となった栗原小巻の美しい姿が結構長めに描かれる。18禁のピンク映画や日活ロマンポルノよりも描写自体はエロチックに感じた(なぜかすでに見ていた)。作品の全体を通して可憐ではかなげな雰囲気を演じていたが、初夜シーンでは薄化粧で素顔に近い状態を見せ、妙に生々しい姿は本当のセックスの感じさせ、高校生をドキドキさせた。
 加藤剛と栗原小巻が、鈴の音に気付いて立ち上がり、毛布にくるまって外を走る馬ソリを眺めるシーン。ほとんど恋愛映画の伝説のようになっている。


見終わってすぐにベスト1を確信


 この年、キネマ旬報ではベスト1に選ばれた。なぜだか知らないが、見た直後にたぶんベスト1になるだろうなと予感がし、その通りになった。それほど受けた理由は何だろうと思う。もちろん恋に焦がれる高校生にとって、どんな生い立ちがあったにせよ、栗原小巻のような美しい彼女ができたらいいなという願望を持っている。でも、そんな恋愛映画なら掃いて捨てるほどある。とすれば、違いと言えばあの生々しい初夜シーンの衝撃ではなかったのか。今のように、タレントの大半がデビュー直後にビキニやセミヌードとなり、売れていくにつれて露出が減るといった現象は当時はほとんどなかった。脱ぐ女優と脱がない女優がはっきり区別されていたように思う。
 その境目を壊したのが社会派かつドキュメンタリータッチが得意の熊井啓監督だったとすれば、さらに面白さが増す。



栗原小巻だからこその「忍ぶ川」


 ところで、忍ぶ川のことをネットで調べると、熊井監督は当初、吉永小百合主演で制作を進めていたそうだ。親族などの反対でおじゃんになったとされており、その手記なども残っているという。高校生だったのでそうしたスキャンダル報道にはあまり接していないが、そんな報道に全く記憶がない。主演女優を決めていく際の、ちょっとした交渉の行き違い。そんな些細なできごとが45年以上すぎて言いつのられているような気がしてならない。
 忍ぶ川はあの時の栗原小巻あってのベスト1であり、ほかの女優であれば、それは別の作品。ローマの休日はオードリー・ヘップバーンだったこそ、サウンドオブミュージックはもちろんジュリーアンドリュース、と思うのだ。


2018年3月20日火曜日

高ーいコットンストール買っちゃった メンズだよん

 春夏向けの高級コットンストールを衝動買いしてしまった。その日受けたCT検査で異常がないことが分かり舞い上がっていたこともあるが、それにしても高い買い物だった。男物のストールを前々から探していたが、女物と違ってほとんど売っておらず、結局、バーニーズニューヨークなどという何年、いや人生で1度か2度買ったことがあるだけの高級店の商品に手を出してしまった。ちょっと後悔しつつも、ちょっと嬉しかったりするのも気持ちはどこか複雑だ。


春先の薄ら寒さ、防ぐために


 がんを患って以来、首の周りが薄ら寒い。冬は大判のストールをぐるぐる巻きにして寒さを防げる。だが春先はちょっと問題だ。さすがにウールやアクリルの大型ストールでは暑いし、かゆくなる。そうした状況の時は、一般的なウール、カシミアのマフラーでも同様だ。昔、アスコットタイがはやった時期があったが、シルクのあの肌にぺたっと張り付くさわり心地は好きになれない。大型バンダナを巻いたが、長さが足りず、首のリボンになってしまった。あたしゃジョン・ウエインか、騎兵隊か。

欲しいのはコットン製、男物は皆無


 そこでたどり着いたのが春夏用ストールだった。数年前から女性に大流行しており、この時期、パステルカラーのストールを巻いたおばさま達(失礼)が、いかに多いことか。だが、男物はなかなか見つからない。肌触りがいいコットン製が欲しいのだが皆無に近い。もちろんそれなりにお金を払うつもりならいくらでもありそうだが、ユニクロ、GAPといった一般的なブランドも男物は販売していないようだ。

銀座のバーニーズニューヨーク わっ最低でも2万円


 そんなとき、ふらっと立ち寄ったのが東京・銀座のバーニーズニューヨーク。もう10年、もしかしたら20年以上も前、薄いウールの大型マフラーをバーゲンで買ったことがある。「清水の舞台」だったが、同様の商品はその後、どんな店でも一度も見たことがなく、今でも使っているので元は取った気分だ。

 訪れたとき、以前、マフラーを買ったネクタイ売り場の一角に何種類かの薄いストールがディスプレイされていた。青や紺、白などの単色、チェックなどがある。さわり心地はいい。長さも180センチ以上あり、太い男の首でも大丈夫そうだ。高そうだと値札を見ると、コットン製で2万弱、高いカシミアだと3万円以上もする。その日着ていた靴を含めすべて洋服を合わせた分より高い。いったん地下のメンズ売り場に行って心を落ち着かせようとしたが、やっぱり戻ってしまった。そして「生きてるなら使えるはず」と自分に言い聞かせ買ってしまった。
 次の「CTは1年後」と主治医に言われ、悪くとも1年は生きられると思ったのが大きかった。

イタリア製のチェック 人生の残り期間使わないと


 ARIANNA(アリアンナ)というイタリアのブランドでコットン100%。白とグレーと青が混ざったチェックを選んだ。薄くてかなり精密におられた気配がある。売り場のおねーさんが新しい物をと、在庫を探したが最後の1枚だった。

 女性のようにふんわり巻くことは考えていない。一種の防寒具であり、すでに不要となったネクタイ代わりでもあり、きつめに巻くことになりそうだ。もっとも、気温が上昇してだらっと巻くと、まるで貴乃花親方のマフラーみたいな雰囲気になってしまったが。大判ウールマフラーのように長く使えればいいけど。時期が限られているの傷みは少ないだろうが、問題は人生の残りの期間だ。

http://onlinestore.barneys.co.jp/shop/men/item/view/shop_product_id/95837

2018年3月17日土曜日

新幹線、大型のスーツケース持ち込みは無理

 新幹線ほど手軽で便利な交通手段はないと思ってました。だからこそなんでしょうけど、外国人観光客が利用するのは当然。しかし、その数がこれだけ多くなってくると、ちょっと無理があるのかも、と思ったのは3月のある日、広島-東京間を移動したときのこと。新神戸辺りから乗ってくる客で大型のスーツケースを持っているケースが目立つこと。自由席なので当然ながら、席がなく立っていると、通路をふさいでしまい車内販売どころかトイレに行くのも難しくなります。外国人観光客の増加が期待されていますが、何とか改善方法を考え出してほしいものです。車両の作りかえしかないとは思いますけどね。

外国人旅行客、大型スーツケース当たり前か


 以前から大型スーツケースを持ち込む人はいたでしょう。しかし、日本人が大型のスーツケースを利用するのは海外旅行に出かけるときで、新幹線に持ち込むのは、地方の人が成田や関空など利用するときぐらいだったのではないかと思います。
 これに対し外国人観光客は当然のことながら大型スーツケースを持ってやってきます。そして東京周辺や京都・大阪周辺だけだったりしたのが、訪日客増加につれて、足を伸ばして羽田・成田、あるいは関空から各地へ旅する人も増えているはず。そうした人たちが使う交通手段といえば、早くて時間に正確な新幹線以外あり得ません。おまけに以前に比べ雪や台風など自然などにもかなり強くなった印象があります。
 

一部の新幹線に置き場、でも東海道はなし


 しかし、新幹線で大型のスーツケースを置くスペースを見たことがありません。成田エクスブレスにはありますけどね。ネットで調べると、新幹線ではJR東日本のE1系、E2系、E3系、E6系、一部のE7系、JR西日本の700系レールスター 、一部のW7系には荷物置き場があるようです(見た記憶はありません)。大動脈というか、新幹線の中心的存在と言える「のぞみ」はありません。外国人観光客が最も利用しそうではありますけど。

東海道新幹線にはありません

松江城にも外国人わんさか 想定外の事態が起きている


 簡単にいえば、外国人が新幹線に乗って日本国内を観光するなんて想定外。そんな事態が今の日本に起きているのです。先日、島根県松江市の松江城を訪れると、中国、韓国のたくさんの観光客を見かけました。松江城や出雲大社があるにせよ、新幹線が通ってない松江のような場所に外国人がたどり着くのは簡単ではないでしょう。日本人だって東京の人で松江に旅行経験がある人はそうはいないでしょう。そんなところまで、外国人が来ているのです。


通路に大型スーツケースは危険


 のぞみの混み具合から見て、そう簡単に荷物置き場を作ることは非現実的かもしれません。ただ、自由席に1両ぐらい、指定席にも2、3両ぐらいは何とか作れるのではないかと思います。人が立っているだけならまだしも、物が置かれているといざトラブルが起きたときの脱出には極めて不便というか危険です。車いすの客がいたらどうするのか。中越地震が起きたときに脱線したように、100%安全なんてあり得ないのだから。
 

2018年3月16日金曜日

新幹線でキセルってあるの?

 最近ちょっと嫌な話を聞いた。新幹線のキセルが疑われる人のことだ。とある女性が東海道新幹線に2回ほど乗った時の話で、車掌が検札にきた際、いずれも隣に座った男は寝ており、車掌が立ち去るとすぐに目を覚まし、再び車掌がめぐってきたときはどこかに行って、いなくなっていたという話だ。たまたまと言えなくもないが、検札の直前まで起きており、何か怪しい雰囲気で気になったという。


キセル組織的初の記事も


 手で切符を切っていた時代と違い、今時、考えにくいなあと思ってネットで調べてみると、キセルの記事を見つけた。アイドルグループのファンが集団でキセルを繰り返し摘発されたという事件だ。はっきりした手口のことは分からない。しかし、ある程度の類推だが、簡単にいえば、入場券で新幹線ホームまで入り、車内では検札は狸寝入りなどのやり過ごす。到着駅では入場券を2枚持ったお迎えの仲間が待っており、その切符で改札を抜けるというものだ。

切符2枚刻印ってホント?


 入場券が2枚?どうやって?と思ったら、これまた確認したわけでないが、自動改札に2枚一緒に入れると、2枚とも刻印されるというのだ。新幹線の改札機は特急券と乗車券を一緒に入れる仕組みになっており、2枚とも刻印というのはとりあえずもっともらしく聞こえる。システムに乗車券、特急券と入場券を識別する能力があれば、入場券2枚は変とはじいてしまうだろうが。
 とはいえ、お迎えが必要ならば、キセル組織も必要となりそうだ。そこ、さらに調べると、どこかに闇サイトがあるようだ。なにがしかの金銭でお迎えを引き受ける連中がいるらしい。

都市伝説かも 新幹線高いよね


 以上、いずれも確認できていないので都市伝説の類いかもしれない。一方でさもありなんという気もする。システム変更には巨額の費用がかかり、JRとしても、そう簡単に作りかえるわけにもいかないだろう。
 そんな犯罪者の話はともかくとして、JRのあの高い料金、どうにかならないものか。比較の対象になりそうな欧州の鉄道にはもう10年以上、乗ってないのでよく分からないが、何度乗ってもマイレージもなく、事前購入の割引も大したことはないJR。いくら正確といってもそれは昔からのことで、やっぱどこか腹立つ気持ちはある。

2018年3月14日水曜日

フェイク?「80歳男性がらみの三角関係殺人」

 たぶん世間の反応は、「80歳で二股か、なってよくやるよ」「家族には恥ずかしい結末」-的な評価が並んだであろう、和歌山県御坊市の80歳男性が意識不明、付き合っていた67歳女性が死亡し、男性を殴ったとする64歳女性が逮捕された事件。ところが、事件は意外な結末を迎える。事件から3週間後、逮捕された64歳女性は不起訴処分となったのだ。女性死亡についても「何も知らない」と供述したと報道されている。

 とすると、この事件、二股とか男女交際をめぐるトラブルという図式自体も疑ってかかる必要がある。捜査した和歌山県警、言われるままに書き飛ばした、あげくは知らん顔をするマスコミ。それを転載するだけで儲けようとするまとめサイト。情報に踊らされるだけでなく、訴えられたら確実に名誉毀損に問われそうな書き込みを続けたネットの住民たち。相変わらずの構造だ。さて、この人達、責任はどうなんでしょうね。


男性は意識不明、67歳女性死亡、64歳女性逮捕


 事件は2月2日、67歳女性宅で、女性が死亡しており、80歳男性が意識不明になっているのを御坊署員が見つけたことで発覚した。女性は裸で土間に倒れており、死因は低体温症。男性は居間で倒れていた。翌3日、御坊署員は64歳の女を男性を殴った傷害容疑で逮捕した。「私以外の女の人の家に行かないでと言っていたのに、行ったので腹が立ち殴った」と容疑を認めている。といっても、容疑は1月22日深夜の暴行で遺体が見つかる10日ほど前。今回の女性死亡とは直接関係がない。

64歳女性不起訴、逮捕容疑ってホントなの?


 その後、流れは一転する。男性は意識を回復し、当局は23日「十分な証拠を集められなかった」と女を不起訴とした。よーするに傷害事件は消えてなくなったのだ。亡くなった女性に関しても、殺人や傷害致死で死に至ったという可能性も低くなった。
 事実として残ったのは、80歳男性が64歳と67歳女性が二股交際したことらしいというだけ。22日の夜に暴行したと報道されたが、不起訴になったことを考えると、暴行と呼べるような事態があったのかさえ怪しい。つまり何というプライバシーの侵害だろう。警察が事件の構図を描いて犯人を捕まえようとするのは当然のこと。しかし、それは間違いが許されないというのも当然のことだ。

まとめサイトの責任は?


 多くの人の頭の中には80歳男と64、67歳女性の二股交際だけが残っていく。不起訴になったことは、全国レベルではほとんど放送もされないし、ネットでもなかなか出てこないのだ。本当はどういうことだったのか。その事実を警察やマスコミは明らかにする責任があるだろう。マスコミなどは訴えられれば多分負け。でも、組織だから。対処法は知っているだろう。ついでに言えばまとめサイトをつくった人たち。もちろん自分で取材もしないし、契約関係もなくひたすら転載しているだけだろう。広告費だけを稼いで。だからといって責任は免れないですよね?


https://matomedane.jp/page/3484

2018年3月5日月曜日

山賊焼きと山賊むすびを満喫、岩国市のいろり山賊

 少し前、NHKのドキュメント72時間で山口県岩国市にある24時間営業の郊外型レストラン「いろり山賊」玖珂店のことを取り上げていた。山間部の国道2号沿いにあり、鶏の足を甘辛く焼いた山賊焼きと1つで2合はありそうなでっかい山賊むすびががトレードマーク。週末は当然のこと、平日でも多くの客でにぎわう人気のレストランだ。もう10年ほど前、訪れたことがあるが、久々に足を伸ばしてみた。


山間部の国道2号に突如、砦風レストラン


 砦をイメージした派手な店構え。免許取り立ての40年ほど前、周辺に人家もなく夜通ると、真っ暗な中に派手なライトが突然、浮き上がりびっくりしたものだが、雰囲気は今も変わらない。人工の滝を作ったり、散策路を作ったりと、食事以外の工夫も施されてる。
 店内は古い古民家風にイメージされている。直径1メートルもありそうな大きな梁。いぶされ良い色合いになった柱や壁。冬、畳の部屋には掘りごたつが置かれているほか、屋外で食べるコーナーも掘りごたつで食べる趣向になっている。


山賊焼きに山賊むすびをがぶり


 1人なのでカウンターっぽい席に座った。注文はもちろん山賊焼きと山賊むすびだ。ちょっと不安があった。量的にすごくて、以前は食べきれなかったり、胃もたれ胸焼けで苦しんだりと。でも、お腹はすいているし何となくいけそうな予感もあった。
 待つこともなく、すぐに食べ物が運ばれてきた。太めの竹串に刺された鶏肉をがぶり。甘辛いタレが口の中に広がる。肉は柔らかめ。ちょうどいい硬さでジューシーな味わいだ。今度は山賊むすびをがぶり。全体が海苔に包まれた大きなおむすびで、甘辛い味が残った口の中に、ご飯が混ざってさらに美味しさが増していく。


あんなに大きいのに食べられちゃった


 山賊焼きは、味が多少、濃いめかなとも感じるけど、東日本だともっと濃い味が普通だからそれほどでもないかな。量的にもそれほど大きくないので、若い人だと軽く食べられちゃう感じだ。
 隣にご高齢の夫婦連れが入ってきた。「おにぎりが食べられなかったら持って帰ればいいわ」と言いながら、2人とも山賊焼きと山賊むすびをオーダー。
 さて、こちらはおむすびの仕上げにかかります。おむすびの具は1種類と思い込んでいたけど、食べ進むうちに鮭、昆布、そして梅と3種類とぶつかった。その都度、味が変わるので、飽きずに食べ進んでいく。3種類目を食べたところで、ダイエットにも胃にもさすがにやばいと食べ残した。といっても、残ったのは10分の1ぐらいの量で、単なる形だけ。
 実はこの段階でも、別に満腹とかもう食べられないって状態ではなくて、食べようと思えば食べられた。不思議なもんだ。

首都圏に進出しないかな


 さてお値段はというと、山賊焼きが789円、山賊むすび519円です。 岩国市郊外という場所柄を考えると、合わせて1300円を超えるランチはちょっと高めかも。でも、満足度は高いです。そんなこともあって、いつもにぎわっているんだろうな。
 うどん、餃子、ヤマメの塩焼きなどのメニューもある。店舗は玖珂店のほか、周辺に2店舗あります。地方初の鶏肉料理と言えば、首都圏進出(横浜だけど)を果たした香川県丸亀市発祥の「一鶴」が人気だけど、山賊も進出してみたら、と無責任なことを考えた。

2018年3月3日土曜日

人生なんて分かりゃしない キネ旬ベスト1「夜空はいつでも最高密度の青色だ」

 映画を見終わったとき、頭に浮かんだのは、東京湾を見下ろすタワーマンションでスーツ姿の慎二(池松壮亮)が、小さな女の子に服を着せる美香 (石橋静河)と話している場面だった。人生なんてどうなるか分かりゃしない。何年か先、貧しいどん底生活かもしれないし、成功して金ぴか生活かもしれない。でも、青春時代の悩みなんて、後から見ればへみたいなもの。なぜだか、そんな気持ちになってしまった。もう青春映画って自分にはダメなんだろうなあとつくづく思う。2017年のキネマ旬報ベスト1作品「夜空はいつでも最高密度の青色だ」。この映画を選んだ皆さん、結構若いのね。




  ストーリーは特段ドラマチックとはいえない。土木作業員の池松と看護師の石橋がアルバイト先のガールズバーで出会い、やがて恋愛に発展していく。ありきたりといえばありきたりだ。池松を昔好きだったクラスメートの女が現れたり、石橋を振った男が現れたりするが、まあ、清純時代のよくあること。2人の交際を妨げるような障害も発生するわけでもない。


 気になるのは2人の会話がネガティブというほどではないが、すごく不安げ自信なさそうということだ。
 「恋愛ってなんだと思う?」「新宿好き?」「なんでお母さん死んだのって聞いても違うこというの」「放射能ってどれくらい漏れてると思う?」「朝までにニュース速報がくると思う。地震や、爆発でまた誰か死ぬかもしれない。そうしたらどうする?」

さらにこんな哲学的なやり取りも。

「そうやっていろいろ知らないまま死んでいくんじゃない」
「知らないし、すぐに死ぬって言葉を使うな」「私は嫌いだから使うの」
うーん、60年代70年代の映画みたいだなあ。



 若いのにそんなこと言わなくたっていいじゃん。というか自分が若いとき、そんなことは考えなかったし、言わなかった。何があっても生きていけるという突破力というかエネルギーはあったからだ。それなのにこの2人は。

 こういう青春の恋愛ストーリーが評価されるのか、どこか不思議。もちろん監督さんは未来がそんな捨てたものではないと言っている。何度も出逢った売れないミュージシャンのデビュー曲宣伝カーを見て、顔を見合わせる2人。彼女の部屋でまんじりともせずに一晩過ごし、夜明けに小さな鉢植えの花が咲いていることに気づく2人。どこか明るい未来を予感させている。



 もしかしたら、自分が20歳のころ、この映画を見たら共感したかな。うーん、やっぱ無理か。池松を軟弱と切り捨て、石橋に突進していったかな。フラれても、そのときはそのときと思うだけ。明るい未来が必ずあると信じていたし。そして今、やっぱ彼らのように悲観的にはなれない。北朝鮮からミサイルが飛んでくるかもしれない。ISのテロ車は突っ込んでこないけど、高齢者の車はいつ暴走するか分からない。でも災難は私には降りかかってこないとどこかで信じている。それがふつーではないのかな。
 

2018年3月1日木曜日

とうとう花粉症になっちゃった

 検査データ的には花粉症に反応していることは知っていた。春先、時に目や鼻がムズムズすることはあっても、しばらくすれば症状は治まり「風邪だったか」程度で済んでいた。しかし2018年2月、とうとう無視できない状態になった。春めいた好天で気温が高くいかにも花粉が多そうな時、目のかゆみが明らかにこれまでと違っているのだ。屋外にいると、時間につれて次第にかゆみが強まっていく。車を運転していると、窓を開けたとき、目のかゆみが強まる。まさか60を過ぎて発症するとは。

検査では陽性でも発症せずだったが


 もともとかなり強いアトピーっ子として長い人生を送ってきた。10歳でぜん息を発症。アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎に結膜炎。アトピーがらみはひと通り病気になった。ステロイド外用薬のフルタイドの登場でぜん息の発作こそ15年以上起きていないが、皮膚炎は相変わらずだし、ホコリ、寒暖の差などちょっとしたことで、くしゃみ鼻水が出る。アレルギーの有無を調べるRAST検査では、ハウスダスト、ダニがともに5ランク。筋金入りのアレルギー患者だった。そして花粉はいうと、2ランク。陽性と判断されるものの1番下のランクでまあ大丈夫と思っていた。


炎症かゆみで発症の診断


 かゆみが気になり始めて1週間ほどして眼科を受診した。RASTのデータを見た医師はダニアレルギーだと年から年中ですけどねといいつつ、目を見ると「炎症起きてますね。かゆそう」。花粉症かと質問すると、「まあそうでしょう」と消極的に認めた。アトピーの人間はいろいろ出るからと言いたそうな口ぶり。アトピーの場合、ステロイドがないとよくならないからと、抗アレルギーとステロイドの入ったのと2種類の目薬が処方された。

抗がん剤治療で免疫の暴走か


 実はもう一つ大丈夫だろうと自信もあった。抗がん剤による免疫細胞の強烈な破壊だ。2015年夏、悪性リンパ腫と診断され、秋から約7カ月に及ぶ治療で、免疫を担うリンパ球が0になるという場面があった。リンパ球ががん化した病気であるため、がん細胞も正常細胞も一気にたたき、重い感染症を免れた、体力があるもののみ生き残れるという強烈な治療を受けた。2年近くたっても、リンパ球は正常値に達していない。

 花粉症と言えば、免疫細胞が、敵でもない花粉を敵と認識し過剰な反応をする病気。リンパ球が足らない私の場合、まず大丈夫と高をくくっていたのだ。
 もっとも心配なこともあった。主治医によると、いったん0になったリンパ球は、抗がん剤治療が終わって回復していく課程で、より反応が強まるという恐れだ。アトピー性皮膚炎がひどくなることもあるという。実は少しアトピーが悪化している。リンパ球の数とは関係がないらしい。
 そして、花粉症だ。よみがえってきたリンパ球が暴走しているのか。リンパ球が少ないせいもあるのだろうが、感染症にはやたらに弱い。38度台の発熱は3カ月に1度ぐらい起き、帯状疱疹、副鼻腔炎、中耳炎と感染症続きだ。ウイルスや細菌には弱いくせに、わがリンパ球は花粉などしなくてもいい物には一生懸命反応している。

症状悪化しないことを祈るのみ


 花粉症はどうなっていくのか。2月中はまだ日によって多い日も少ない日もあるので、よく分からない。とりあえず1日4回の目薬を入れるだけのこと。しかし、花粉症はいくら目薬をいれても、空中を浮遊する新たな花粉に襲われるだけだから、どんな効果があるのか正直未知数だ。症状が強まらないことを祈るのみだ。