2018年5月8日火曜日

MISIAにライブに出かけてみた ファンではないけれど

 自分にとってMISIA(ミーシャ)という歌手は「明日へ」という曲を歌っている人だった。NHK紅白で聞いたのが最初だと思うが、あの声量と美しい声で歌い上げる姿に「すごい歌手だったんだあ」と思ったものだ。そんな思いもあって、4月下旬、横浜アリーナであった20周年ライブに出かけてみた。確かに歌はど迫力だった。しかしどこかイメージしていたものとは違う。歌の美しさという点でどこか首を傾げるライブだった。そして「明日へ」は聞けなかった。


当日券、窓口でゲット、席にはかなり余裕


 ライブには前々から注目していた。ネットでチケットの売れ行きもチェックしていた。4月28日の土曜コンサートは早々と完売していたが、前日の回は完売とはならず、平日にあんなに大きな箱を埋めるほどの人気はないのかなあと感じていた。
 おそらく当日券もあると踏んでいきなり会場に出かけた。当日券の有無について、ネットでも問い合わせ先を見つけることができず、仕方なかったという事情もある。
 開場1時間ほど前の午後5時過ぎに到着。横浜アリーナ前には入場を待つ人だかりができていたが、片隅に当日券売場の表示。窓口で聞くと、「チケットはかなりあります」との返事。SNSでもっと売り込めばいいのに。もったいない。


目立つ中高年、そういう世代のスターか


 で、前売りと同じ値段の8800円を払ってチケットをゲット。ものすごく簡単な手荷物検査(やらないのと同じ)で列ができ20分ほど待たされて会場に入った。周りを見回すと結構、中高年組が目立つ。おじさんおばさんのライブなのかとちょっと驚く。
 初の横浜アリーナデビュー。かなりリニューアルしたのか、古いのにかなりきれいな室内だ。アリーナ正面の出入り口に近い「A」区域の22番。つまり一番後ろだった。ステージを斜めに見る位置だが、どうせ人間は豆粒。この辺りだと、どこにいても見え方は同じだろう。

皮切りは「Into the light」


 30分ほどたって19時5分過ぎ、MISIA登場を促す拍手が開場に響き、いよいよ開幕。ステージから伸びた花道の先端の櫓の覆いが取れ、赤と青の衣装のMISIAが登場した。ダンサー6人を引き連れて。曲目は「In to the light」。イントゥーザライトの歌声とともに、前の方の客が両腕を上に上げている。MISIAのライブではこれが皮切りの定番曲なのだろう。両手を挙げるポーズは次第に伝わっていき、隣のお嬢さん2人もやり始めた。2曲目は「君のそばにいるよ」。それ以降はしばらく分からない。TBSの「JIN」主題歌「逢いたくていま」でやっと聞いたことがある曲になった。


曲目表示なく、何の歌を聴いているのか


 ステージ横に大きなモニターがあったが、隣のおねえさん2人が立ち上がったままなので、身を乗り出さない限り見えない。曲目がどこにも表示されないので、一体何の歌を聴いているのかさっぱり分からない。ファンからすれば「知らないお前が悪い」ということになるのだが、曲目ぐらいどこか知らせるのが興行側の義務でしょ、それは。
 この辺りで1回目のトイレ。なぜかライブではおしっこ近くなる。席に戻ってきたとき、こちらと同じ最後列がほとんど空いていることに気づいた。私の周囲はびっしりなのに。そこで席に戻らず、10席ほどが空いている最後列に座ることにした。係の人もとがめることはない。周りに人がいないので座るのも楽。トイレに行くのも楽だ。
 知ってる曲だとそれなりに乗れるのだが、知らないと思わずじっと見つめるようになってしまう。ずっと立ちっぱなしの隣のお嬢さん達がうらやましい。2人の会話を聞く限り、MISIAのファンでもないし、初のライブらしい。

知らない曲を聴き続けるのは


 この辺りで思ったことなのだが、MISIAはかなりアレンジして歌っているように感じる。あえての音の外し方も激しい。後でYouTubeに公開されているMISIAのライブを聞いたが、もっと素直に歌っている気がする。
 1時間ほどしたところで、衣装替えのためか、休憩が入る。あの声の出し方、歌い方だ。のどを休めないと。その間は楽器のプレイヤー達が演奏。10人ほどでのダンスが始まる。この間はおトイレタイムらしく、多くの人が外に出て行く。こちらも2回目に。
 今度は白っぽい衣装で登場だ。相変わらず曲目がよく分からない。ジャズっぽい歌も、アップテンポもバラードも。あのすごい声だ。何でも歌えるのだろう。ただ、オリジナルにこだわっているのか、歌が分からない。これがMISIAのライブかも知れないが、どんなに美しい声でも、あまり大したとは思えない曲を聴き続けるのはある意味苦痛だ。

フィナーレ、周囲の半分はいなかった


 2回目の衣装替え。今度は民族衣装っぽい。アフリカっぽい曲。2時間が経過すると、フィナーレに向かっていく。こちらは3回目のトイレ。9時を過ぎたためか、子ども連れが帰り始める。11歳で歌手を目指し、19歳でデビューして20年とのトーク。人生の半分以上を歌手でいられて幸せと話す。だけど、このすごい声、あと20年ぐらいは十分、使えそうにも見える。最後の曲は「つつみ込むように・・・」。とうとう「明日へ」は出なかった。
 10時前、フィナーレ。A区域で残っているのは半数ぐらい。出入り口に近いせいか、客の流出が激しい。時間のこともあるのだろうが、ファンと言えるほどの客の数も少ないのではないか、そんな風に見えた。全体として評価すれば、可もなく不可もなくか。ファンと言えるほどの客でもなかったが、ライブを見たからといって大ファンになったわけでもない。ところでMISIAってどんな顔の人なんだっけ?終わってみて、なぜかそんなことが頭をよぎった。



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