2018年6月10日日曜日

寄席にデビュー 上野・鈴本、漫才の方が好きかも

 生まれて初めて落語を見に出かけた。場所は東京・上野の鈴本演芸場。平日昼間の演芸場は客の9割ぐらいが高齢者と、ほとんどデイケア施設並み。体のコンディションが悪かったこともあるが、展開がゆったりしていて眠くなる場面もあった。たった1度の鑑賞で結論を出すのは時期尚早だろうが、「吉本」の方が分かりやすくていいかも。


年金生活者にはちょっとお高め


 上野に着いたのは午後1時半頃。当初、浅草演芸ホールも考えたため、下調べなしに鈴本へと向かいます。細長いビルの1階にある入口付近に、三々五々お客さんが入っていくのが見えます。いずれも結構な高齢者。昼の部は午後1時に始まっていますが、一般料金2800円を払ってエレベーターで客席のある3階へ。エスカレーターもありましたが休止中。途中だし、たぶん、お客さんが少ないせいでしょう。しかし、いいお値段だなあ。年金生活者にはちょっとつらくないかしら。


TVじゃ言えないよねえ


 「途中入場は演目が終わるまで最後尾に座ってください」といわれ、一番後ろの通路横に座ります。300人ほどのキャパがありそうですが、埋まっているのは3割ほど。かなり前の方にも行けそうだったけど、体調がいまいちで後方で我慢することに。これも、イマイチと思った原因の一つかな。

 高座に上がっていたのは三遊亭歌武蔵という噺家さん。高齢者いじりに始まり、歌舞伎ネタから相撲ネタへと展開していく。大相撲の経験があるみたい。裏話かネタか分からないけど、結構どきつい話で引き込まれていく。こりゃTVでは決して話せないよなあ、と思いながら、これがライブの醍醐味と嬉しくもなる。

トイレは階段登って4階に


 続くロケット弾という男性コンビの漫才。こちらはスピーディーで漫才らしい展開。次に落語と来て、お仲入り。休憩のことをこう呼ぶみたいです。トイレは何と4階にあります。普段ならエスカレーター?いや3,4階にはなかったかな。エレベーターじゃ運べる人の数に問題が。階段を上がるけど、高齢者にはかなりきつそうです。3階につくることはできなかたのかなあ。階段の途中、楽屋のドアがあり、戸を開けると中が見えました。それも、ちょっとなあ。

なーんか乗れないなあ


 さて、それからいけません。落語、マジック、落語、落語と続くけどイマイチ頭に入ってこない。林家楽一の紙切りも同様で最後尾だとさすがによく見えない。この種の芸はやっぱり顔がはっきり見える範囲でないとつまらない。ただし、近くにいて演者からいじられるのも、あまり好きではないけど。

古典、ストーリーが頭に入らず


 午後4時すぎ、いよいよ「昼の部」最後の演目。いわゆるトリ。別の呼び方みたいだったけどよく憶えていない。登場したのは柳亭こみち。話を聞いていると、真打ちになってこの日初めてトリを務めるらしい。ネタはタイコモチをめぐる話で、いかにも古典らしいストーリーだ。若い落語家らしく、言葉が早すぎて少しつまるところがある。今時だからある程度、仕方ないことだろうが、もっとゆっくり言葉を楽しむって手もあるかなと感じる。

だめだ、集中力が足りない 


 残念ながら言葉が入ってこない。当たり前のことだが、漫才のようなネタではなくストーリーなのだから、結局、落ちを待つしかないのだ。これがまだらっこしい。これをきちんと聞くには、ある程度、こちらも集中して芸と向き合わなければならない。これがしんどいのだ。体調のせいもあるけど、私の能力だと集中は5分がせいぜい。それも、漫才のように途中にネタを挟んで笑わしてくれないと、きつい。

 結局、乗り切れないままお開きになってしまった。笑いすぎて、体力を使い果たしたなんば花月とは偉い違いだ。当面、寄席に出かける予定はないが、体調を整え、もっと前の席で見る、次回はとりあえず、そうしてみよう。

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